マンション防犯 三種の神器の嘘
こんにちは森田です。
水曜日は「お家の防犯の日」。
さて、日伸建設に協力いただいている一般社団法人 全国防犯啓蒙推進機構理事長の折元洋巳氏から了解を頂き掲載致します。
折元氏は、大阪府警察20年の経験、特に留置場の看守時代の経験から、犯罪者自身から聞いた「泥棒の心理」「泥棒の手口」を元に、「泥棒の目」から見た「防犯対策」について語ってもらいます。
今回は実際の分譲マンション対象のセミナーでお話された内容からの抜粋です。
「防犯三種の神器」の嘘
防犯とは犯罪を予防すると書きますが、例えば泥棒はマンションの『防犯カメラ』を気にしません。
なぜなら平成 26 年度の統計で泥棒の被害は大阪だけで1日 19.57 件も発生しているので、殺人・強盗などの凶悪事件以外は多すぎてニュース番組等で一般公開されることがないことを知っているからです。
泥棒は侵入から逃走まで5~10分で行い、思考は一般人に近いです。
お金に困って他人の家に入ろうとする人の気持ちを想像してください。
ドキドキしながら侵入する時間はとても長く、だれかに見られていて、すでに通報されているのではないかと考えると長居はできません。
さらに入った家の何処に金品があるかなんてわかりません。
実は泥棒は空振りが多く、ローリターンです。
泥棒の被害に遭っても何も盗まれないことの方が多いのですが、「何も盗まれずにすんでよかった」と荒らされた家で、安眠できる人は少ないです。
泥棒の怖さは家の中に第三者が侵入したということです。
防犯カメラのエレベータ内の映像をエントランスに流すとエレベータ内の事件は減少しますし、ゴミ置き場に設置すると不法投棄が減ります。
目の代わりとして駐車場や駐輪場につけるのも効果的で、なにか事件があった時に映像を警察に提出して被害者を安心させる効果もあります。
ただし、泥棒のように防犯カメラに対してなんとも思っていない犯罪者もいますので、つけたからといって安心はできません。
機械を過信せずに正しい防犯知識を持つことが大事です。
よくマンションの広告には防犯対策としてオートロック、防犯カメラ、高性能の錠前が掲載されて安全を謳っています。
防犯カメラについては先にお伝えしました通りです。
オートロックに関してですが、実は簡単に外から開けることができるのです。
外国人窃盗団が狙うマンションの9割はオートロックです。
オートロックは善意の第三者しか防げません。
悪意のある泥棒や訪販営業は鍵が無くても開ける方法を知っていますので、妨げる事が出来ません。
泥棒にとって一度敷地内に入ってしまえばそこの住民以外の目につきにくいオートロックのマンションは安心なのです。
日本の錠前は高性能です。
ピッキングが流行すると日本の鍵メーカーは対策をしました。
簡単な自作工具があれば、1本の鍵で同じマンションの全ての扉を2~3秒で、キズもつけずに開けてしまうバンピングについても対策しました。
しかし高層住宅は別として、侵入口として一番多いのは窓ガラスですし、錠前が高性能なら泥棒は扉を狙います。
ショッキングな内容ではありますが、一般的な住宅会社や不動産屋さんが考える世間の一般的な防犯は、あまり役に立たないという事が分かりますね。
来週は「具体的な対策について」お話頂きます。
この中のお話を我が家、我が街にスライドしてお考え頂き防犯知識を高めて頂ければ幸いです。
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※ラジオ大阪(1314KHz)毎週日曜日午前9時30分から45分までの「PikaPika住まいの物語」という番組内で、「元刑事が語る防犯対策」という折元洋巳さんのコーナーが常設されました。
皆さん為になる貴重な6分間。↓リンクをクリック!是非お聞きください。