住まいづくりコラム

ウッドショックの影響

こんにちは森田です。

今建築業界で起こっている大きな問題である「ウッドショック」ついてお話します。

参考:経済産業省 新型コロナがもたらす供給制約 ; ウッドショックの影響

ウッドショックは、いくつかの要因が重なり合って発生しました。

まずコロナ禍からいち早く立ち直った中国やアメリカでは木材需要が急増。

またその影響で中国に船便のコンテナが集中し、世界的なコンテナ不足が問題になっています。

さらに、スエズ運河の座礁事故などの影響もあり、物流が滞るという事態も影響しました。

一方、日本ではコロナ禍による在宅時間の増加により持家志向が高まり、住宅需要が増大しています。

しかし、世界的な木材需要の増加、コンテナ不足などから、日本に木材が入ってこない、入ってきても仕入れが高額、品質の低下という売り手市場の状況がずっと続いています。

そもそも日本は安い価格で木材を仕入れ、なおかつ品質にも厳しかったので、高い値段で買ってくれるアメリカや中国へ流れ、世界的な木材マーケットの中で日本の優先度が下がってきています。

一般的な住宅で使用しているホワイトウッドの輸入集成材

大手コンサルティング会社の調べでは、地域やそれぞれの会社の状況にもよりますが、住宅事業者の木材調達価格が、坪当たり2~3万円ほど上昇しているそうです。

30坪の住宅であれば、60~90万円ほどのコストアップになります。

今後、さらに価格が上昇するのではないかという見方もあり、坪当たり4~6万円、さらにそれ以上のコストアップを強いられるかもしれません。

30坪の住宅で、120~180万円のコストアップになるというわけです。

最終的には200万円を超えてくるのではないかという声もあるそうです。

一時期のように「どんなに高い値段を払っても調達できない」という状況は解消されつつあり、企業規模などにもよりますが、コストアップさえ了承すれば調達はできるようにはなってきているようです。

しかしながら、住宅マーケットへの影響が今後も続くことは間違いないでしょう。

LIXILビジネス情報のレポートから一部引用。

安価な輸入材に頼っていた現状から思いもよらぬコロナ禍からのウッドショック。

春先から言われ続けてきましたが、これから秋にかけてコストアップが加速していくようです。

コロナが落ち着いても、一度上がってしまった住宅の価格は戻らない・・・という専門家の見方のようです。

元々復興オリンピック需要の影響で、建築資材、人件費の高騰はずっと建設会社を悩ませてきました。

特に耐力の限界を超えつつあるローコストビルダーは、今後方向転換をせざるを得ないかなと思います。

コストが高くても国産材で建ててきた工務店への影響はまだ少ないようです。

 
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