住まいづくりコラム

工務店に大工さんは常勤していない

こんにちは森田です。
 
今朝の大阪交野市はやや雲が多めですが秋晴れ。
 
 

先日、二宮大工さんに事務所のカウンター下の収納と掲示板を作ってもらいました。

カウンター下の収納棚

 

掲示板

やっぱり社員大工さんのいる工務店はいいなあと実感。

大工さんが常勤の工務店で働くのは初めての経験。

工務店で大工さんがいない??

不思議に思われるかも知れませんが、大半の大工さんは「手間受け」です。

常勤ではなく、元請けの工務店が新築やリフォームの現場が始まると仕事を始めます。

専属に近い方もいますが、タイミングが合えば他の工務店の仕事も受けます。

手間請けの大工さんは、新築の大工仕事を行うに当たり「坪いくら」で受けます。

金物持ち、材料持ち、手間のみとか色々なパターンがあります。

例えば一軒150万で請けたとして1ヶ月で終われば月150万円収支。

3ヶ月で50万、5ヶ月で30万となります。

基本個人事業主ですから、交通費等の経費、個人年金、健康保険料を支払った後が実際の収入になります。

道具や金物代も全て自己負担です。

こういう形態ですから、現場を決められた日にちより早く終えて、次の現場を新たに始められればそれだけ儲けになります。

手間受けの大工さんは急げば急ぐほど「稼げる」のです。

手が早い人が有利、遅い人は不利という事になります。

時間を掛けて仕事をすればする程、手間受けの大工さんは実入りは少なくなるし、大工さんの手間代も低く抑えられるので「省施工」「規格化」「標準化」は当たり前になっています。

品質は高くて工期が短いのが一番の理想でしょうけど、良いとこ取りは厳しいでしょう。
 
手間の掛かる仕事は、多少の追加を払うにしてもやっぱり嫌がれます。
 
施主としては時間を掛けて丁寧に仕事をして欲しいのが山々でしょうけど、時間と技術を切り売りしているのが手間受けの大工さん、ビジネスとしては当たり前の理論ですから仕方ありません。
 
しかし料理や着物、織物・工芸品等、何でもそうだと思いますが、本物を創り上げるというのはやはり相当時間が掛かるのは当たり前ですね。
 

時間を掛けて加工する菅村大工

 
社員である常勤の大工が時間を掛けて、丁寧に加工して建てる工務店のお家はやはり、省施工・短工期の家比べて高額ではありますが、明らかに品質は違います。
 
時間だけでなく、大工を成長させる・技術を極める事の出来る環境がその工務店にはあるからです。
 
この様な理由で手刻みがほとんどなくなり、大半の住宅がプレカットなのもご理解頂けるでしょう。
 
ビジネス感覚では墨付け・手刻みの家は取り組めません。
 
日々修行を続け、大工技術を極めたい、そんな大工さんが集まるのが日伸建設です。
 
これから住まいづくりをお考えの方は、その違いをよくご理解頂きたいと思います。

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