住まいづくりコラム

全国削ろう会2連覇に思う

匠の技

こんにちは森田です。

一昨日の記事に書きましたが、日伸建設の大工さんが第36回全国削ろう会京都亀岡市大会に出場しました。

結果は田中敦也(のぶや)大工が鉋薄削り第一位に輝きました。

前回の愛知西尾市大会の二宮大工に続き、日伸建設の2連覇になりました。

削ろう会とは、厚さ数ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)の鉋(カンナ)削りの技を競う大会です。

鉋屑は大工仕事の中で捨てられるものですが、鉋から吐き出される屑は薄さが数ミクロンで、薄絹のように美しく、また材料、砥ぎの技術なども重要な要素であることから、日本の伝統的な木造建築、木工技術の向上と伝承を目的に平成9年に林野庁などが後援して第1回大会が行われ、これまで年1、2回全国大会が開催されています。

表彰式、真ん中が第一位の田中大工。

大工仲間から胴上げされる田中大工。

日々鍛錬の成果が形となりました。

これからの大きな励みになることでしょう。

こういう真面目な大工さんに、スポットライトが当たる時代になって欲しいですね。

流行りのローコスト住宅は、生産性重視、材料は全て省施工。

規格住宅のような家には、鉋、鑿、玄翁も使うことはほぼありません。

ましてはローコスト住宅の世界では、手が早い大工さんでないと生き残れません。

お客さんの事を思って仕事に時間を掛けたくても、そこまでの予算(工期・手間・諸経費)は見てもらってないから、大工さんも仕方ないのです。

誰もが自分の家は「良い大工さん」に建てて欲しいはず。

良い大工さんの概念が「丁寧で仕上がりの良い仕事」というのなら、ローコスト住宅の仕事は内容は当てはまらなくなります。

何故ならそこは「スピードが勝負の世界」だからです。

手が早くて誠意があって仕事が美しい・・という大工さんも中にはおられるでしょう。

でも、そういう方の絶対数は多くないでしょうね。

SNSなどで繰り返されるWeb広告では、ローコスト住宅を「賢い家づくり」と評しています。

理論的に本質を理解すれば、それは「賢い」と言えるのでしょうか。

「割り切った」家づくりではないのかなと私は思います。

今は日々道具を手入れし、鍛錬、修行して技術を磨く大工さんが中々恵まれない時代です。

このままでは世界で誇れる日本の大工技術の火が衰退して消えてしまいます。

これから施主になる皆さんに、この矛盾をよくご理解頂きたいです。

日々修行に勤しむ、志高き「良い大工さんの建てた家に住みたい」、そんな方とのご縁がありますように。

完成内覧会でお待ちしています。

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