解体工事前のアスベスト調査
こんにちは大阪府交野市で木の家を建てている日伸建設の森田です。
前回の続き、産業廃棄物の中でも爆発性や毒性があり人々の生活に危険を及ぼすものを「特別管理産業廃棄物」と言い、中でもアスベストが代表的な例と話しました。
アスベスト(石綿)とは、天然に産出する繊維状ケイ酸塩鉱物を何種かまとめた呼び名で、そこから採取される繊維状の物質で、建築材料としては安価で高い防火性能を有しており、かなり重宝されていました。
住宅だけでなく、公共施設、店舗、工場等に使用されていました。
私が小学校の頃、理科の授業でアルコールランプとセットで使われていたのは、石綿付き金網でした。
それが1970代に入りアスベストが人体に(肺がんなどの)悪影響を及ぼす事が世界的に問題となり、徐々に建材製品の含有量は規制され、石綿(アスベスト)および石綿製品は、2006年(平成18年)9月1日より製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。
有害と分かっていながら規制はしながらですが、随分長い間使われ続けたものです。
余談ですが1990年後半、不燃建材には「ノンアス」「ゼロアス」と2種類の商品がありました。
両方ともアスベストが入っていない表現ですが実は価格の安い「ノンアス」にはアスベストが国の基準値内ではありますが、わずかに含有されていたのです。
「ゼロアス」は不使用。こんな紛らわしい表現を認めていた国や続けていた大手建材メーカーにお咎めはないのでしょうか。
私は今の建材の基準F☆☆☆☆という国が認めているシックハウス対策基準をあまり信用していません。
アスベストが良い例ですね。
さて、現在は建物を解体する以前に「アスベスト検査」(別途費用)が必須になっています。
解体工事の前に壁や建材を採取し調査をしなければ解体工事を行う事が出来ません。
調査の結果アスベストが含まれていれば、解体工事とは別に費用が発生します。(検査結果により、撤去時の飛散防止対策、特別な処分費等、莫大な金額になることも)
大気汚染防止法および石綿障害予防規則の改正により、令和4年4月1日より監査体制は強化。
着工時の一定規模以上の解体・改造・補修工事については、自治体に対してアスベスト調査結果の報告が義務付けられます。
アスベストだけじゃなく、使用するときは安価だった建材が、廃棄するときには莫大な費用と環境破壊が発生する時代なのです。
石油化学製品が大半の今の住宅建材ですが、何でも原発と同じように「解体処分時のリスク」を考えずに問題を先送りしてもいつかはしっぺ返しが来るのでは。
炭素にしても、物のコストにしても、生産から廃棄までを頭に入れる事が重要です。
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