住まいづくりコラム

楓と仕上げは手鉋

こんにちは 大阪府交野市で自然素材を使った木の家を建てている、日伸建設の森田です、

今新築を建てている枚方市牧野阪の新築住宅は、造作材の加工に進んでいます。

既製品をそのまま組み立てる普通の工事ならずっと現場で詰めていますが、加工物があるとやはり作業場での作業になります。

「手を掛ける」というのはこういう事なんです。

愛媛から日伸で修行中の二宮大工。若干26歳で鉋薄削りのコンテスト削ろう会西尾大会で優勝した若手のホープ。言わば天才肌。

 

今回加工している材料は楓。

樹種名は板屋楓(イタヤカエデ)と言い、カエデ科カエデ属の落葉広葉樹です。

辺心材の差は不明瞭で、色調は全体にやや赤みを帯びた白色から淡紅褐色。

木質はやや重硬で、加工はやや困難。

表面の仕上がりは良好で、材面には絹のような光沢がでます。

乾燥は困難で、不十分だと狂いが生ずることがあります。

家具材、建築内装材、ピアノなどの楽器材、器具材、運動具、漆器木地、薪炭など。

美しい縮杢や鳥眼杢(バーズアイ)が現れるものもあり、工芸材料として珍重されます。

鉋や鑿の刃を研ぐ技術も大工の技量。

道具も鍛冶屋で拵えた名刀を日々砥石で丁寧に研ぎ仕上げます。

その鋭い歯は侍の命である真剣と同じで、刃先に触れてなぞるだけで人肌なら大怪我をします。

まさに手刻みの仕事を行う大工は心掛けや次元が違うように思います。

その緊張感と高いプライドが、美術品のような加工が生み出すのでしょう。

下の写真、鉋屑にご注目下さい。この薄さ、そして美しさ。

極上の絹のフィルムのようです。

コピー用紙の厚みが0.09mm、髪の毛が大体0.08mm、新聞紙は0.07mm、ティッシュペーパーがが0.04mmです。

田中大工が優勝した時の鉋屑の薄さは、0.03mm。

1mmの3/100ということですから、いかにすごい技術を持った大工集団かという事を分かって頂けるでしょうか。

日伸の大工さん方は仕事を愛し、仕事を楽しんでいる。

本当に大工仕事が好きなんだなあという気持ちが伝わってきます。

電気鉋、超仕上げでも十分だと思いますが、仕上げは手鉋。

楓の表面はまるで水鏡のように光り輝いています。

彼らが鉋で仕上げた楓が嬉しそうに笑っているように見えるのです。

彼らの手で生まれ変わった楓は、ご家族の暮らしをずっと見守り続けるのでしょう。

住まいのかわら版 3月号を作成、公開しました。

PDFでお楽しみ頂けますので是非ご覧くださいね。

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