住まいづくりコラム

火災事件に思う

こんにちは森田です。

先日の北新地でのビル放火事件、恐ろしいですね。

何の罪もないのに事件に巻き込まれてお亡くなりになられた 24名の方々には、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

今回の24人の死者で死因が判明した13人は全員が一酸化炭素(CO)中毒でお亡くなりになられました。

CO中毒は建物火災による死亡原因の4割近くを占めるといいます。

火災による死因別死者発生状況の推移(出典:総務省消防庁HP

 

COは無色・無臭の気体で、吸い込んでも気付きにくい。

換気をしないでストーブを使い続けたり、火災が起きたりした際に急激に増えます。

吸い込むと、血液が運ぶ酸素の量が減ってしまいます。

恐ろしい事にCOは、血中のヘモグロビンと酸素との結合力よりも強いので、酸素がCOに奪い取られてしまう。

このため体内の細胞に酸素が十分届かなくなり、吸い込んだ量によってさまざまな症状が出ます。

空気中の濃度が0・02~0・03%でも頭痛や耳鳴りを引き起こし、0・5~1%であれば1~2分の吸引で死に至ります。

治療には、できるだけ早く酸素を投与する事が必要です。

建物の火災では黒煙が発生しますが、これは石油などの燃料が不完全燃焼の際に発生する煙です。

COが発生する原因は石油を原料とする最近の建材に原因があります。

お家の壁紙の主流は塩化ビニール、高断熱住宅には付き物の壁天井の吹付断熱材はウレタン、床はポリスチレン、キッチンのカウンター、浴槽の人造大理石はアクリルと、ほとんどの建材は石油が原料なのです。

近年のお家は火災に巻き込まれると、黒煙が発生する状況にあります。

国が温室効果ガス削減の為、補助金を絡めて高断熱住宅を推進していますので、石油系建材の比率は増えて行くでしょう。

現状を知っておくことは大切です。

コストや性能も影響するので、全て自然素材ばかりで補うのも厳しい現実もありますので、難しい問題ですね。

大阪府ブログランキング参加中 バナーをぽちっとクリックお願いします。

→ 
大阪府ランキング

アクセス
TEL
お問い合わせ